みんなのスカッと体験談!!

私がインタビューしたスカッとする体験談を載せています。

#0010 深夜の裏道、煙に紛れた正義

ハンドルネーム: 真夜中のパトロール

ある深夜、私は長い一日の残業を終えて、ようやくの思いで終電に飛び乗った。街の灯りが次第に薄れる中、私の心はただ早く家に帰りたい一心だった。しかし、いつもの道よりも少し近道をしようと思い立ち、人通りの少ない裏道を選んだのがすべての始まりだった。その道は普段避けていた。なぜなら、暗がりが多く、何が潜んでいるかわからないから。だが、その日は特別疲れていたため、少しでも早く家に着きたかった。

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裏道に入るや否や、目の前に現れたのは、路上で無造作に広がりタバコを吸う若者たちだった。彼らは近くの高校に通う生徒のようで、嬉々として煙を吐き出していた。私は副流煙が苦手だ。その日も、私はわざわざ道を変えて彼らから遠ざかろうとした。しかし、彼らの姿はなんともはや、法を無視した振る舞いに見えた。特に一人の少女が幼く見えたため、彼らが何をしているのか、この状況がただ事ではないと感じた。

そこで、私は迷わず警察に通報することにした。これが正しい行動だと信じて。警察の対応は迅速で、若者たちはすぐに補導された。後で聞いた話によると、彼らは学校でも問題を起こしていたらしい。学校側は彼らに退学処分を下したという。風の噂で、その学校がどれだけ厳格か知っていたが、彼らが過去にもルール違反を繰り返していたことが、この厳しい処分につながったのだろう。

事件の後、私は何とも言えない感情に包まれた。安堵感とともに、少しの寂しさも感じた。若者たちが違法行為をしていたことは明らかだが、彼らの未来が閉ざされてしまったことに心が痛んだ。しかし、社会にはルールがあり、それを守らなければならない。私がしたことは、間違ってはいなかった。彼ら自身が選んだ道であり、その結果も自らが招いたものだ。

私は再びその裏道を歩くことはなかった。あの夜のことが頭をよぎるたびに、何か重たいものを胸に感じる。しかし、その経験が私に教えてくれたのは、正しいことをする勇気を持つことの大切さだ。誰かの未来を狂わせることになるかもしれないが、社会のルールを守ることが、多くの人々を守ることにつながるのだから。裏道の事件は私にとって、忘れられない教訓となった。

(掲載に当たっては、本人の許可を得ております。)