ハンドルネーム: さきちゃん
私がデパートのエスカレーターに乗ろうとした時、一人の若いサラリーマンが私の注意を引いた。彼は、スマホに夢中で、なんと上りエスカレーターの降り口から乗り始めるという信じがたい行動を取った。明らかに歩きスマホに集中しすぎて、自分がどこにいるのかも把握していない様子だった。
その人はエスカレーターに足を踏み入れた瞬間に違和感を覚えたようで、パニックに陥った。エスカレーターが動く中、その人は焦りを隠せずにいた。そして、彼が持っていたスマホが手から滑り落ち、エスカレーターのステップに激しくぶつかった。彼は反射的にそれを拾おうとしたが、不運にもスマホを踏んでしまい、何かが割れる音が聞こえた。
私がエスカレーターを登り切った時、彼は、エスカレーターから少し離れたところに立っていた。自分の大切なスマホを自らの不注意で壊してしまった事実に、彼は言葉もなくただ呆然と立ち尽くしていた。成り行きを見ていた人々は、彼の姿を冷ややかな目で見つめており、その中には彼に対して同情する者はほとんどいなかった。
私も彼の自業自得だと感じた。歩きスマホがどれだけ他人に迷惑をかけるかを、この瞬間にひしひしと感じさせられたのだ。
私はこの一件を見て、自分自身も気をつけなければと強く感じた。歩きスマホは、思わぬトラブルを引き起こすだけでなく、他人に迷惑をかける行為だということを、この出来事が改めて教えてくれた。私たち一人一人が、公共の場でのマナーを守ることの重要性を再認識する良い機会となった。
（掲載に当たっては、本人の許可を得ております。）
