ハンドルネーム:桜子からの報告
お昼ご飯を食べた後の休日、私はいつものように近所を散歩していました。その日も晴れ渡る空の下、広い歩道を歩いていると、突然、違和感を覚えました。音もなく忍び寄る影があることに気がついたのです。
ふと後ろを振り返ると、その人が自転車に乗りながらスマホをいじっていました。まったく周りを見ていないその姿には、本当に腹が立ちました。私は歩きスマホもせず、常に周りに気を配りながら歩いています。しかし、その人は、まるで自分だけの世界にいるかのように、画面に夢中でした。
危うく私にぶつかりそうになったその瞬間、私は思わず声をあげて彼を制止しました。「危ないですよ!」と叫ぶ私の声に、その人はハッとして周囲を見渡しましたが、時すでに遅し。パニックに陥った彼はハンドルを取り違え、すぐそばの電柱に見事に激突しました。
大きな「ドン!」という音とともに、その人は自転車から投げ出され、地面に転がりました。恥ずかしそうに、そして痛そうに彼は地面に座り込み、自転車を立て直してその場を去りました。その後ろ姿には、見るも無残な様子がありました。
この出来事から私は何も学ぼうとは思いません。ただ、スマホを見ながらの運転がいかに危険か、そしてそれがどれほど他人に迷惑をかけるかを、その人は痛感したことでしょう。
(掲載に当たっては、本人の許可を得ております。)